ほんとうに美味しい「ごはん」の研究 Part 1.

毎日食べている「お米」のこと、どれだけ知っていますか?

ひと言で「お米」と言ってもその種類はさまざま。精米の仕方、品種、成分などによってお米はいくつにも分けることができます。種類によって異なる特徴(味や食感、栄養素など)を知って、賢くおいしいお米を選びましょう。

精米方法で分類する

①「玄米」と「白米」

そもそもお米とは、イネの果実である「籾(もみ)」から採れる穀物のこと。この籾が加工されて私たちが食べているお米になります。
お米はその加工方法によっていろいろな種類に分類されます。なかでも一般的なのが玄米と白米でしょう。
籾の外皮(籾殻)を取り除いただけのお米が「玄米」、その玄米からさらに糠と胚芽を取り除いたものが、私たちにいちばんなじみの深い「白米(精白米)」になります。白米はイネの実の胚乳と呼ばれる部分のことでもあります。
この際に行われる玄米から糠の部分を削り落として白米にする作業、つまり玄米を白米にする作業が精米です。

●玄米:籾殻を取り除いただけの状態。糠に覆われていて胚芽もついたまま。色は茶色。
●白米:玄米から糠と胚芽を取り除いた胚乳だけの状態。色は白。

②「分づき米」って何だ?

糠や胚芽が残っている玄米はビタミンやミネラルなどの栄養素が豊富ですが、硬くて消化や吸収が悪いのが難点。そのため、モチモチと柔らかくて消化にもいい白米を食べ慣れた人には敬遠されがちです。
そこで生まれたのが、玄米の糠や胚芽の一部を残して精米した「分づき米」です。玄米の栄養素を残しつつ食べやすくした、玄米と白米両方の〝いいとこ取り〟をしたお米と言えるでしょう。
分づき米には、糠や胚芽の残し具合(精米の程度)によって、

●精米度合いが少なくほぼ玄米に近い「3分づき」
●玄米と白米のちょうど中間になる「5分づき」
●糠のほとんどを取り除いた白米に近い「7分づき」

などがあります。
白米に近くなるほど、粒の色は白く、また食べやすくはなりますが、そのぶん胚芽に含まれている栄養価も失われます。

③手軽でエコな「無洗米」

お米を研ぐ(洗う)手間が省けてすぐに炊ける便利さで定着したのが無洗米です。
玄米から糠や胚芽を取り除いたお米が白米ですが、白米の表面には精米でも取れなかった糠がまだ残っています。お米を炊く前に水で研ぐのはその糠を洗い落とすためです。
無洗米とは、特別な方法によってあらかじめ残った糠を取り除いてあるお米のこと。だから研がずにすぐ炊けるのです。
また無洗米には、研ぐ必要がないために水を節約できる、研ぎ汁を排出しないため環境にやさしいといったメリットもあります。

④精米後に〝プラスα〟する「雑穀米」

雑穀米とは精米した白米に玄米や粟、黍(きび)、もち麦、いりごま、押し麦といった穀物を混ぜ込んだお米のこと。
白米だけでは不足しがちな食物繊維や鉄分やカルシウムなどが豊富に含まれており、健康食として注目されています。さらに白米よりもしっかりした噛みごたえで噛む回数が増え、あごの発達や唾液の分泌を促すという効果も。白米よりカロリーが低くて腹持ちもいいのでダイエットにも適しています。

成分で分類する

お米は主成分である「デンプン」の成分によって「うるち米」と「もち米」に分類されます。
違いはお米の粘り気の元になるアミロペクチンという成分にあります。

●うるち米

私たちがごはんとして食べている普通のお米のこと。うるち米には「アミロペクチン」と「アミロース」という2つのデンプン成分が約8:2の割合で含まれており、程よい粘り気が特徴です。

●もち米

名前のとおり、お餅や赤飯、おこわなどに使われるお米です。もち米のデンプン成分はアミロペクチンだけで、アミロースは含まれていません。特徴である強い粘り気が生まれるのはそのためです。

イネの種類で分類する

お米はイネから採れる穀物。お米はイネの種類によって「ジャポニカ米」「インディカ米」「ジャバニカ米」の3つに分類されています。

●ジャポニカ米
日本型と呼ばれるイネから採れるお米。
私たちが普段食べている日本のお米はほとんどがジャポニカ米です。
丸みのある楕円形で粒が短く、加熱すると粘りとつやが出るのが特徴。強い甘みがあってそのままでも味わいがあるため、日本では主食として根付きました。

●インディカ米
インド型と呼ばれるイネから採れるお米。「タイ米」とも呼ばれます。
世界的にはもっともメジャーなお米で、世界で栽培されるお米の8割を占めています。
細長い粒と、粘りけのすくなさ、パサパサした食感が特徴でインドカレーやピラフなどに適したお米です。

●ジャバニカ米
ジャワ型と呼ばれるイネから採れるお米。
ジャワ島やインドネシア、イタリア、スペインなどで栽培されています。かつては沖縄の泡盛の原料にも使われていました。
粒はやや大きめでインディカ米に近い粘りや食感を持ち、あっさりした味でリゾットやパエリアにも使われます。

品種(ブランド)で分類する

「コシヒカリ」「あきたこまち」「ひとめぼれ」――私たちがお米を選ぶときの大きな指標になっているのが、こうした「品種(ブランド)」です。
お米は日本の全国各地で栽培されており、その地域ごとの気候や風土に合わせて品種改良が重ねられて数多くの品種が生まれてきました。現在、日本国内では300品種以上ものお米が作付けされており、さらに新しい品種も日々研究されています。
同じ品種でも産地によって、粘りや甘み、食感や粒の大きさなどに違いがあるため、産地と品種によってそれぞれ違った味わいが楽しめます。

例えば――
●コシヒカリ
作付面積トップを誇るメジャーブランド。味や香り粘りなどのバランスに優れており、日本のおいしいお米の代表格です。
主な生産地は新潟県や茨城県、栃木県など。

●ササニシキ
粘り気はやや少なめで、さっぱりした味わいが特徴。お寿司の「シャリ」にもよく使われます。
主な生産地は宮城県など。

●ひとめぼれ
しっかりした味と粘り気があって冷めてもおいしいお米。コシヒカリの血を引き、粒が大きめでしっかりした食べごたえも特徴です。
主な生産地は宮城県や岩手県、福島県など。

●あきたこまち
モッチリとした食感としっかりした粘り気が人気のお米。おにぎりにもぴったりです。
主な生産地は秋田県や岩手県、茨城県など。

●ゆめぴりか
『北海道米の最高峰』とも称され、しっかりした味とほどよい粘り、甘み、 柔らかさを持ち合わせた品種です。
主な生産地は北海道。

ちなみに平成29年のお米の作付面積(実際に植えられている田畑の面積)ランキングは次のようになっています。

※公益社団法人 米穀安定供給確保支援機構 「平成29年産 水稲の品種別作付動向について」より

お米の品種は多種多彩。今は通販などで各地のお米のお取り寄せもできます。
いろいろ試して自分の好みにぴったりの〝お気に入り米〟を見つけてみませんか。毎日のごはんがより一層おいしくなるはずです。

~コラム~
お米の品質を表す〝ものさし〟――「食味ランキング」
お米の品質を表す基準のひとつとなっているのが、お米の検定機関である日本穀物検定協会による「食味ランキング」です。
複数産地のコシヒカリのブレンド米を基準米として、

という5段階の評価を行い、結果を毎年ランキング形式で発表しています。

平成29年度産のお米(151銘柄)の食味ランキングでは、北海道の「ゆめぴりか」、埼玉県の「彩のきずな」、高知県の「にこまる」、佐賀県の「夢しずく」など43銘柄が「特A」に選ばれました。同時に、常に特Aランクに選ばれていた新潟県の「魚沼コシヒカリ」が初めて「A」になったことも話題になりました。
とはいえ、食味ランキングはあくまでも鑑定員の主観によるものであり、「味」や「おいしさ」の評価は人それぞれ。ひとつの目安として参考にしつつ、自分の好みを選びたいものです。

 

<ほんとうに美味しい「ごはん」の研究 Part 2.>
メタボにならない!太らない! お米の食べ方新常識