第11回 パイロゲン誕生

パイロゲン誕生

赤塚充良の間近で仕事をしてきた社員が、取り組みやエピソードをクローズアップし、その人物像に迫るコーナー『萬古清風』(ばんこのせいふう)。第11回は「パイロゲン誕生」です。

2010年10月発行 FFCテクノロジーニュース vol.12 より
※掲載内容は発行当時のものです。

◆ “水の力”から生まれたパイロゲン

赤塚がFFCパイロゲンを開発してから25年。1985年(昭和60年)に赤塚が開発し販売を始めたパイロゲンは、25年もの長い間多くの人々に支持され飲み継がれてきました。
園芸業界の盟主として活躍していた赤塚が、なぜ異業種である健康飲料パイロゲンを手がけるようになったのか、その歴史を振り返ってみました。

当時、赤塚が園芸植物を生産するなかで気付いたのは”水の力”でした。良い水を使えば植物がよく育ち環境も良くなる。逆に水が悪ければ植物の生育も悪く、優れた栽培技術も役に立ちません。
それなら植物に良い水は、動物や人間にも良いのではないか。そう考えた赤塚は当時農業用に研究を続けていた水を健康飲料に応用しようと、各種のお酢やビタミン類をミックスして試行錯誤を重ね、誰でも飲みやすい味に仕上げて誕生したのがパイロゲンだったのです。

初期のパイロゲン(昭和60年)

発売当時のパイロゲン(昭和60年)

◆ 国際貢献から生まれた 画期的な健康飲料

赤塚が健康飲料を開発しようと考えたきっかけは、同居する両親の健康回復を願う想いからでした。園芸業界の最高峰の天皇杯まで受賞できたのは、先祖から授かった「徳」のおかげであると赤塚はいつも感謝の気持ちを持ち続けていました。

まだ老け込む年齢でない両親が徐々に弱っていく様子を見て、何とか元気を取り戻してほしいといろいろな健康対策を施します。ところが一向に良くなりません。そこで赤塚が思いついたのは“水の力”でした。

生産農場ではコスタリカから輸入し腐敗したドラセナが、赤塚の研究していた水の力によって蘇っています。水を変えることで温室の環境が良くなり、植物の生長も促進され、鮮度保持にも効果があります。人間の体も大半が水で成り立っています。それならば良い水を体内に取り込めば健康を回復できるのではないか。そう考えた赤塚はこの水を飲んでみるように両親に勧め、飲み続けた両親は3ヵ月で健康を取り戻し、元気に働けるまでに回復しました。

これに自信を得た赤塚は、この水を活用して、多くの人々に喜んでもらえるよう健康飲料 の開発に取り組んだのです。安全で体に良いと認められた原材料をいろいろと集める。人気のリンゴ酢をベースに、数種類のお酢をブレンドして味を確かめる。また、お酢のツンとくる飲みにくさを抑えるために、低カロリーの天然甘味料を利用する。赤塚が目指したのは、ジュースのようにおいしくていつまでも飽きのこない味、お年寄りから子どもたちまで幅広い年代の方々に喜んで飲んでもらえる安全な健康飲料でした。

たくさんの原材料をブレンドして試飲を繰り返した赤塚は、みんなの嗜好も考慮し、誰もが 飲みやすい味に仕上げてパイロゲンを誕生させました。この時、ベースになった水が基となり、FFCの開発へとつながっていきます。

腐敗したドラセナが水の力によって芽と根が出てきて見事に蘇った(昭和60年)

腐敗したドラセナが水の力によって芽と根が出てきて見事に蘇った(昭和60年)

◆ 全国に広がった感動の輪

誕生したパイロゲンの効果を確かめるために、赤塚は自らも飲み続けました。両親や知人に も紹介しました。赤塚は飲んでみて改めてそのすばらしさに驚きました。今までこんな健康飲料に出会ったことがありません。紹介した人々の反響も想像以上で、みんながその良さを語ってくれます。

赤塚はパイロゲンが与えてくれた健康増進の喜びと感動をもっと広げようと決意しまし た。あらゆる機会を通じてパイロゲンの良さを伝え続けた結果、愛飲者は徐々に増えていきます。水に投じた石の波紋が次々と広がっていくように、パイロゲンは日本中に広がっていきました。赤塚は全国を飛び回って講演を続け、パイロゲンによる喜びと感動、これまでの自らの人生を語り続けました。その熱い想いは人々に確実に伝わり、感動の輪はますます広がっていきました。

やがて、パイロゲンと、赤塚自身の人柄や考え方に共感する多くの人々が集い、カトレア会 (現在のFFC普及会 ※1)が結成されます。パイロゲンの良さは会員の方々によって日本中に伝えられ、ますます愛飲者を増やしていきました。
※1 2012年にフィランソに名称変更

そうして、FFCパイロゲンは25年の間に日本全国すべての都道府県で、たくさんの人々に 愛飲され、今では世界的な食品コンクールのモンドセレクションで 4年連続最高金賞受賞 ※2の製品として続いています。
※2 2025年時点で20年連続25回の金賞以上受賞(2007年~2020年の最高金賞を含む)

2010年(平成22年)、赤塚植物園は創業50年目を迎えました。赤塚は実にその半分をFFCパイロゲンの普及のため に走り続けてきたのです。
そして赤塚は自分の体験の集大成としてパイロゲンシリーズ“パイロゲンスペシャルスリー”を開発しました(2010年10月発売)。自ら感じた喜びと感動をみんなに伝えたい想いは、今も25年前と変わりません。パイロゲン誕生当時の初心に戻った赤塚は、この新しい製品の普及のために今もなお走り続けています。

FFCパイロゲンは1999年に初出品で金賞を受賞

FFCパイロゲンは1999年に初出品で金賞を受賞

(文・西村富生)

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萬古清風 FFC Technology News vol.12 P27 萬古清風 FFC Technology News vol.12 P28

著者紹介

西村 富生(にしむら とみお)

㈱赤塚植物園 執行役員。生物機能開発研究所研究開発部長。学術博士。
昭和24年三重県生まれ。昭和50年三重大学大学院農学研究科終了。同年赤塚植物園入社。
入社以来、新しい園芸植物の生産に携わる一方、花木類の組織培養法を開発する。また赤塚充良のもとで水の研究を続け、FFCの開発と応用利用の研究を担当している。