2026年6月- 7月 夏の冷たい麺類

星澤幸子の和食のチカラ 2026年6月- 7月 夏の冷たい麺類


酷暑を乗り切る、栄養バランス満点のパスタ&ひやむぎ

日本の夏の平均気温は年々上昇傾向です。そして、今年も一段と暑くなると予想されています。
ヨーロッパも、すでにけた外れの熱波に襲われており、6月下旬にはスペインやフランス、さらにはドイツやチェコでも40℃を超える気温を記録しました。ニュース映像で、川や噴水に飛び込む人々を見た方もいらっしゃると思います。エアコンのないお家に住む方がほとんどだと聞くと、川や噴水に飛び込む気持ちもわかります。
私たちもこまめに水分を補給するなど、例年にも増して熱中症対策や夏バテ対策を怠らずに、酷暑を乗り切りたいものですね。

夏バテによる、食欲減退に悩む方も多くなると思います。
冷房の効いた室内と屋外との大きな寒暖差によって、自律神経が乱れがちになってしまうことや、冷たい飲み物と食べ物の摂りすぎによって胃腸に負担をかけてしまうことが、私たちの食欲にマイナスの影響をもたらすのです。
そうなると、日々の食事ではどうしても、のど越しの良い麺類を選んでしまいがち。それも冷たい麺類の出番が多くなりますね。このことで、夏バテに拍車をかけないためには、麺類にどんな食材を組み合わせるかが大切です。

麺類の主な原料は、小麦粉やそば粉、米粉など。ですから、麺類単品の食事ではどうしても炭水化物過多になりがち、栄養が偏りがちになってしまいます。
そこで、今回提案したいのが、ビタミンや食物繊維、そして夏場に必要な栄養素が含まれている夏野菜とタンパク質が豊富な豆腐や卵を組み合わせたメニューです。

夏の強い日差しを浴びて色鮮やかに育つ夏野菜は、厳しい夏の環境を生き抜く植物自身のパワーが、そのまま私たちの体を守る栄養素として凝縮されています。その多くは、カリウムと水分が豊富に含まれており、体内にこもった熱を逃がす天然のクーラーのような役割を果たします。さらに、紫外線から身を守るための鮮やかな色素(リコピンやナスニンなど)が、私たちの体内でも「抗酸化物質」として働き、細胞の老化や疲労を防いでくれます。

まず、一品目のレシピはズッキーニとトマトを使った「夏野菜エッグパスタ」です。ズッキーニの見た目はキュウリに似ていますが、実はかぼちゃの仲間。その特長は、低カロリー・低糖質でありながら、栄養素がバランスよく含まれている点にあります。まず、むくみや高血圧対策になるカリウムが豊富。また、抗酸化作用があるβ-カロテンとビタミンC、さらには疲労回復に効くビタミンB群も含まれています。パスタに使ったのは、豊富に含まれるβ-カロテンが脂溶性なので、油と一緒に摂ることによって吸収率が飛躍的にアップするからです。そこに、やはり脂溶性のリコピンが豊富なトマトと、「完全栄養食」と言われ、とくに良質なタンパク質を含む卵を組み合わせました。夏に大切な栄養素がバランスよくそろった絶品パスタです。

そして、二品目は「くずし豆腐の梅ひやむぎ」。ペクチンのネバネバパワーで胃腸を守ってくれる夏野菜のオクラは、ズッキーニ同様β-カロテンも豊富。そのオクラに、疲労回復に効くクエン酸と塩分補給に最適な梅干しを組み合わせて、さらにタンパク質は豆腐に担当してもらっています。

夏の冷たい麺類は、夏野菜やタンパク質豊富な食材と上手に組み合わせて、酷暑を乗り切るための栄養バランスが整った一品に仕上げましょう。

このページでご紹介するレシピ


栄養満点、夏の冷製パスタ
夏野菜エッグパスタ

【材料】(2人分)
スパゲティー 150g
塩、油 各少々
オリーブオイ 少々
ズッキーニ 小1本(200g)
卵 3個
油 少々
塩、コショウ 各少々
酒 大さじ3杯
粉チーズ 大さじ2杯
パイロゲン キャップ1杯(約5.5ml)
トマト 1個
粉チーズ 少々
オリーブオイル 大さじ1杯

【作り方】

  1. スパゲティーは、塩と油を加えた湯で茹でます。ズッキーニは縦半分に切り、スパゲティーを茹でている鍋に一緒に入れて火を通し、取り出します。スパゲティーが茹で上がったら冷水でしめ、オリーブオイルを絡めて皿に盛ります。
  2. 火を通したズッキーニは7~8mm角に切ります。溶き卵に塩、コショウ、酒、粉チーズを加えて混ぜ、ズッキーニを合わせ、最後にパイロゲンを加えます。
  3. フライパンに油を熱し、②の卵液を一度に流し入れます。軽く混ぜながらふんわりと焼き上げ、①のスパゲティーにのせます。
  4. トマトをスライスして添え、粉チーズを少々振ります。お好みでオリーブオイルをかけていただきます。

ズッキーニは縦半分に切り、麺を茹でている鍋に一緒に入れて火を通す。

溶き卵に調味料とズッキーニを加えて混ぜ、、そこにパイロゲンを投入。

軽く混ぜながらふんわりと仕上げた卵をスパゲティにのせる。

梅干しにごま油、ショウガ、青じその風味でが食欲をそそる
くずし豆腐の梅ひやむぎ

【材料】(2人分)
ひやむぎ 200g
木綿豆腐 1本
オクラ 3本
青じそ 10枚
ショウガ 1片
ごま油 大さじ1杯
塩 少々
梅干し 2個
水 カップ1杯

【調味料】
みりん 大さじ2杯
しょうゆ 小さじ1杯
塩 小さじ1/2杯
パイロゲン キャップ1杯(約5.5ml)
鮭節 ひとつまみ

【作り方】

  1. 木綿豆腐は平らな器にのせて30分ほど置き、水切りをしてひと口大にほぐします。青じそとショウガは千切りにし、ごま油と塩を混ぜ合わせます。
  2. 調味料と水を混ぜ、種を取ってたたいた梅干しとパイロゲンを加えて混ぜ、梅ダレを作ります。
  3. ひやむぎを茹でて冷水でしめます。オクラは塩でもみ、ひやむぎを茹でた湯でさっと茹でます。
  4. 器にほぐした豆腐を盛り、その上にひやむぎをのせます。薬味を天盛りにし、器の縁から梅ダレを注ぎ、鮭節をあしらいます。

豆腐はバットなど平らな器に30分ほど置いて水切りする。

梅ダレの仕上げにはパイロゲンを。

器の脇から静かに梅ダレを注ぐ。

 


星澤幸子(ほしざわ さちこ)さん

料理研究家。北海道南富良野町生まれ。札幌テレビ「どさんこワイド」の料理コーナー「奥様ここでもう一品」に25年毎日出演し、北海道の素材にこだわったお手軽な料理を紹介。その出演回数は現在もギネス記録を更新中。2009年「東久邇宮文化勲章」を受賞。著書は『あなたに贈る食の玉手箱』(ワニ・プラス)他多数。

星澤クッキングスタジオ公式サイト
http://www.hoshizawa-s.com