柑橘類を使ったレシピで蒸し暑さに勝つ!

星澤幸子の和食のチカラ 2022年5月-6月 夏みかん


6月に入り、気温が上がるとともに、梅雨前線が日本列島を通過することで雨の日が続きます。梅雨前線は北海道まで届かないので、北海道には梅雨がないと聞いたことがある方も多いかもしれません。この時期、確かに北海道は爽やかな過ごしやすい日々が多いのですが、6月上旬から中旬にかけては、1,2週間と期間は短いながらも、梅雨前線の影響とは関係なく雨が続く“蝦夷梅雨”と呼ばれる時期があります。ともあれ、湿度が高く、蒸し暑い日々が続くので、体調の変化には気をつけたいものです。

今月は大切なご家族の体調管理のために、ビタミンやクエン酸、葉酸、さらにカリウムなどのミネラルが豊富な夏みかんを使ったレシピを紹介します。ビタミンCとクエン酸は、ともに抗酸化力が高く、アンチエイジングや美容効果が期待できます。そしてクエン酸には疲労回復効果もあるので、蒸し暑いこの時期、積極的に食卓に取り入れたい果物です。

また、外皮や「じょうのう」という果肉を包んでいる薄皮、房についている白い筋にも、食物繊維、ペクチン、ポリフェノールの一種であるヘスペリジンという栄養素が豊富に含まれているので、今回のレシピでは使用していませんが、マーマレードなどにするのも一案だと思います。

今回ご紹介するのは、動脈硬化の予防や肝機能強化の働きがあるタウリンが豊富なタコと組み合わせたヘルシーサラダと、爽やかな酸味が食欲をそそる夏みかんをあしらったちらし寿司です。デザートとしてそのままいただくだけでなく、お料理に上手に取り入れることで、ジメジメした梅雨を乗り切りましょう。

このページでご紹介するレシピ


低カロリー高たんぱくの健康サラダ
タコと柑橘のサラダ

【材料】(2人分)
タコ 100g/夏みかん 1個/セロリ 1本/セロリの葉 少々

【調味料】
塩 小さじ1/4杯/酢 大さじ1杯/油 大さじ1杯/パイロゲン キャップ1杯/コショウ 少々

【作り方】

  1. タコは極薄く切り、夏みかんは皮をむいて粗くほぐします。
  2. セロリはしばらく水に浸してから皮をむき、縦に薄く切ってから、斜め薄切りにし、葉も千切りにします。調味料とパイロゲンは合わせてしっかり混ぜておきます。
  3. ボウルに材料を全部入れ、調味料を加えてサックリ混ぜて器に盛ります。

タコは食べやすいように出来るだけ薄切りにします。

セロリは皮をむいた後、縦に薄く切り、さらに斜め切りに。

調味料とパイロゲンを合わせてしっかりと混ぜておきます。

食欲をそそる爽やかな酸味の夏ちらし寿司
柑橘ちらし寿司

【材料】(4人分)
ホタテ貝柱 4個/カニカマ 60g/酒・酢 各大さじ1杯/塩 少々/青シソ 10枚/枝豆 大さじ3杯/卵 2個/夏みかん 1個

米 2合/酢 大さじ4杯/てんさい糖 大さじ2杯/塩 小さじ1杯/パイロゲン キャップ1杯/ショウガのみじん切り 1片分

【作り方】

  1. 米は炊く30分前にといで炊飯器に入れ、分量の水に浸しておきます。炊く直前に調味料とパイロゲンを入れてひと混ぜして早炊きモードで炊きます。炊きあがったら、ショウガのみじん切りを加えて混ぜ、冷まします。
  2. ホタテは厚さを半分にします。カニカマはひと口大に切ります。酒、酢、塩を合わせた中に、ホタテとカニカマを15分程漬け込みます。卵は塩・てんさい糖少々を入れてよく混ぜ、フライパンに油を熱して卵液を流し入れて軽く混ぜながら半熟にします。
  3. 青シソは千切りにします。夏みかんは皮を剥いてひと口大にほぐします。
  4. 皿に酢飯を盛り、夏みかん、青シソ、汁気を切ったホタテとカニカマ、枝豆、炒り卵を彩りよくのせます。

お米を炊く直前に調味料とパイロゲンを入れてひと混ぜしてください。

ホタテとカニカマに、酒と酢と塩を混ぜてかけ15分ほど漬け込み下味をつけます。

夏みかんの皮をむき、ひと口大にほぐします。


星澤幸子(ほしざわ さちこ)さん

料理研究家。北海道南富良野町生まれ。札幌テレビ「どさんこワイド」の料理コーナー「奥様ここでもう一品」に25年毎日出演し、北海道の素材にこだわったお手軽な料理を紹介。その出演回数は現在もギネス記録を更新中。2009年「東久邇宮文化勲章」を受賞。著書は『あなたに贈る食の玉手箱』(ワニ・プラス)他多数。

星澤クッキングスタジオ公式サイト
http://www.hoshizawa-s.com


レシピ撮影/大滝恭昌