星澤幸子の和食のチカラ 2026年8月- 9月 火を使わない高タンパク料理
暑い日は火を使いたくない、そんなときのレシピはこれ
地球温暖化の影響でしょうか。とにかく、半袖で過ごす期間が長くなった気がしています。ややもすると、一年のうち半年ほどを半袖で過ごす方もいらっしゃるのではないでしょうか。
9月に入っても、まだまだ暑い日が続いていますが、そんな時期には火を使った調理は、なるべく避けたいものです。新しいお家やマンションでは、IHクッキングヒーターが主流になってきています。磁力で鍋自体を発熱させる器具であり、高火力な加熱も可能です。火を使わないので、安全ですし、さらに夏場は室温をあまり上げないので、エアコンの冷房効率にもプラスです。
火を使わない調理器具の代表は電子レンジでしょう。ほかにもオーブントースター、ホットプレート、ノンフライヤー、電気圧力鍋など、複数の器具をお持ちのご家庭も多いと思います。
核家族化や世帯人数の減少により、少量の料理を手軽に作りたい、火災などのリスクを減らしたい、調理の手間や時間を省きたいといったニーズが高まっているのでしょう。
今回、ご紹介するレシピも火を使わず、しかも調理が簡単、それでいてタンパク質も豊富です。 ここで、タンパク質が私たちの健康のために重要な理由を確認しておきましょう。
そもそもタンパク質は、「体そのものを形作る材料」なのです。 筋肉、皮膚、髪の毛、爪、内臓、骨、血管に至るまで、タンパク質からできています。細胞は絶えず生まれ変わっており、日々新しいタンパク質を補給しなければ、傷ついた組織の修復や維持が追いつかなくなります。
また、「体内バランスを整える微細な物質の原料」でもあります。 食べたものを消化・吸収するための「酵素」、体内の状態を一定に保ち代謝を制御する「ホルモン」、そしてウイルスや細菌などの病原体から身を守る「抗体(免疫物質)」、これらもすべてタンパク質から作られています。このようにタンパク質は、私たちの健康を支える重要な栄養素なのです。
今回のレシピのひとつめは、「厚揚げのピザ風焼き」。
厚揚げには、良質な植物性タンパク質が豊富です。水分が抜けている分、同じ重量の木綿豆腐と比べて約1.5倍のたんぱく質を含みます。
ほかにもカルシウムや鉄分、さらに女性ホルモンに似た働きをする大豆イソフラボン、抗酸化作用を持つサポニンや、脂質代謝をサポートするレシチンも含まれているヘルシー食材です。今回はやはり高タンパクのチーズを合わせてピザ風にアレンジしました。
次は、「手羽先とこんにゃくのピリ辛煮」です。
手羽先には、高品質な動物性タンパク質とコラーゲンが豊富です。コラーゲンは皮膚のハリや潤いを保つ美容効果だけでなく、骨や関節を丈夫に維持する役割も担う大切な物質です。このレシピでは、低カロリーでありながら、「グルコマンナン」という水溶性食物繊維によって、腸内環境を整えてくれるヘルシー素材のこんにゃくと一緒にいただきます。
手間はかけなくても、大切なタンパク質はしっかり摂れる、そんなレシピで厳しい残暑を乗り切りましょう。
このページでご紹介するレシピ
・厚揚げのピザ風焼き
・手羽先とこんにゃくのピリ辛煮
高タンパクでヘルシー!
厚揚げのピザ風焼き

【材料】(2人分)
厚揚げ 1丁
シラス干し 30g
酒 大さじ1杯
長ネギ 1/2本
トマトケチャップ 大さじ1杯
味噌 大さじ1杯
パイロゲン キャップ1杯(約5.5ml)
シュレットチーズ 40g

- 厚揚げはキッチンペーパーで余分な油をとり、厚さを半分に切ります。切った面に、厚みの半分ほどまで鹿の子状(格子状)に切り込みを入れます。シラス干しに酒をまぶしておき、長ネギは小口切りにします。
- ケチャップ、味噌、パイロゲンを混ぜ合わせ、厚揚げの切り込みを入れた面に塗ります。その上に長ネギとシラス干しを均等にのせ、シュレッドチーズを全体に広げてのせます。
- オーブントースターで10分ほど焼きます。チーズに焼き色がつき、厚揚げがふっくらとしてきたら出来上がりです。




高タンパク&コラーゲンたっぷり!
手羽先とこんにゃくのピリ辛煮

【材料】(2人分)
手羽先 6本
こんにゃく 1丁
昆布 10㎝
ニンニク 2片
水 カップ1/2杯
【調味料】
しょう油 大さじ2杯
酒 大さじ2杯
てんさい糖 大さじ2杯
豆板醤 小さじ1杯
パイロゲン キャップ1杯(約5.5ml)

- 手羽先はよく洗い、先端を切り離して骨と骨の間に包丁を入れます。こんにゃくは塩でもんでから水で洗い、12等分の薄切りにします。中央に切り込みを入れ、その切り込みに片端をくぐらせてねじります。昆布は5cmの長さで1cm幅に切ります。
- 手羽先、こんにゃく、昆布を炊飯器に入れ、水、調味料、パイロゲンを加えて炊飯スイッチを入れます。
- 炊き上がったら全体を混ぜ、ふたを開けたまま冷まして味をなじませます。



星澤幸子(ほしざわ さちこ)さん

料理研究家。北海道南富良野町生まれ。札幌テレビ「どさんこワイド」の料理コーナー「奥様ここでもう一品」に25年毎日出演し、北海道の素材にこだわったお手軽な料理を紹介。その出演回数は現在もギネス記録を更新中。2009年「東久邇宮文化勲章」を受賞。著書は『あなたに贈る食の玉手箱』(ワニ・プラス)他多数。
星澤クッキングスタジオ公式サイト
http://www.hoshizawa-s.com


