夏バテの予防、回復にはキュウリを

星澤幸子の和食のチカラ 2018年8月 キュウリ


夏が旬のキュウリ。栄養がない野菜としても“有名”ですが、じつは私たちにとって夏に重要な成分を多く含んでいるのです。
その名はカリウム。
カリウムは汗や排せつとともに体外に出てしまいます。夏場は特に不足しがちに。カリウムが不足すると、筋肉に疲労が蓄積しやすくなり、食欲も減退。いわゆる夏バテの状態になるのです。
涼を感じる夏野菜の代表、キュウリでカリウム不足を補いましょう。


夏場のご飯のおともに
キュウリの佃煮

【材料】(作り置きできる分量)
キュウリ 800g/塩 大さじ1杯/ショウガ 1片/粗みじん唐辛子 ひとつまみ
【調味料】
しょうゆ 大さじ3杯/みりん 大さじ2杯/てんさい糖 大さじ4杯/パイロゲン キャップ1杯(約5.5cc)

【作り方】

  1. キュウリは薄切りにしてポリ袋に入れ、塩をまぶして空気を抜いて冷蔵庫で1日置きます。
  2. 水気をしっかり絞り、水をたっぷり入れてサッと混ぜて再度しっかり水気を切ります。
  3. 鍋にキュウリ、千切りにしたショウガ、調味料、パイロゲンを入れて煮ます。
  4. 水気が出たらフタを取り、水気がなくなるまで時々混ぜて煮絡めます。仕上げに粗みじん唐辛子まぶします。

空気を抜くのを忘れずに

水に浸した後はしっかりと水気を切る

煮る前にはパイロゲンを

夏の食卓に欠かせない一品
たたきキュウリと香味野菜の即席漬け

【材料】(4人分)
キュウリ 3本/塩 小さじ 1杯/ミョウガ 1個/青じそ 5枚/しょうが 1片/白ごま 大さじ1杯/きざみ昆布 ひとつまみ/パイロゲン キャップ1杯(約5.5cc)

【作り方】

  1. キュウリはすりこぎ棒で叩いて3cm程度にほぐしてポリ袋に入れ、塩をまぶして空気を抜いて20~30分漬けます。
  2. ミョウガは千切りにして水に浸してアク抜きします。青じそ、しょうがも千切りにします。
  3. キュウリがしんなりしたら水気を絞ります。材料すべてを加えて混ぜ、空気を抜いて袋を閉じて10分程置きます。

叩くことで味がなじみやすく

パイロゲンの甘味、酸味も重要なアクセント


星澤幸子(ほしざわ さちこ)さん

料理研究家。北海道南富良野町生まれ。札幌テレビ「どさんこワイド」の料理コーナー「奥様ここでもう一品」に25年毎日出演し、北海道の素材にこだわったお手軽な料理を紹介。その出演回数は現在もギネス記録を更新中。2009年「東久邇宮文化勲章」を受賞。著書は『あなたに贈る食の玉手箱』(ワニ・プラス)他多数。

星澤クッキングスタジオ公式サイト
http://www.hoshizawa-s.com

 

 


レシピ撮影/大滝恭昌