AKATSUKA グリーン通信vol.257 2020.8月号
近年じわじわと若い世代を中心に人気が出てきたドライガーデン。色とりどりの花が咲く植物をふんだんに使い華やかに魅せる花壇と異なり、植物一つ一つのフォルムを大切に魅せます。華やかさこそありませんが、落ち着いた雰囲気と日本の風景とは全く異なる別世界を創造することなどが都会を中心に徐々に受け入れられてきたのでしょう。
また、一度作り上げてしまえば一般的な花壇に比べ簡単な手入れだけで同じような景観を維持できるのも魅力の一つ。ドライガーデンではヤシ類やユッカ、多肉植物など様々な植物が使われますが、今回はその中によく使われる植物の一つ、コルジリネ アウストラリスをご紹介します。
コルジリネにはアウストラリスの他、テルミナリス、ストリクタなどの種類があります。いずれも観葉植物として広く利用されていますが、アウストラリス以外は寒さに弱いため主に室内観葉として使われます。ドラセナによく似ており、テルミナリスは赤ドラセナ、ストリクタは青ドラセナなどとも呼ばれますが、ドラセナとは別種です。
葉や茎の見た目ではドラセナと見分けがつかないものも多いのですが、根の部分を見れば一目瞭然。コルジリネは地中を横に這う太い棒状の根茎を持つのに対し、ドラセナにはこれがありません。
海外では昔からガーデンの植栽などに広く使われてきましたが、日本ではまだ観葉植物としての方がお馴染みかも知れません。近年ドライガーデンなどが一般的になってきたことで普及してきた植物の一つです。幹の上部に長さ50㎝~1m程もある細長い葉を輪生させ、上に上にと伸びてゆくので、植栽ではガーデンの中ほどから後方の配置がおすすめです。
品種によって葉色は様々です。銅葉と呼ばれる赤黒い葉のものはシルバーや青みがかった葉が多いドライガーデンに一本入るだけで植栽全体が引き締まります。
シンボルツリーとしても優秀で、地植え・鉢植えとも可能です。ここという場所が決まっているのであれば、根詰まりの心配がなく数年で大きく成長させられる地植えがおすすめです。
玄関先などのアクセントや植栽をひきしめるのであれば、レッドスター、レッドセンセーション、ブラックナイトなどの赤黒い葉をもつ品種がおすすめです。暗い庭先を明るくしたいのであればペコ、サンダンス、トーベイダズラーなど緑や黄色い葉をもつ品種がトロピカルな雰囲気を醸し出してくれます。
緑葉系のチョコミント、赤葉系のピンクはこれから期待の最新品種です。梅雨時期~夏が植え付け、植替えのベストシーズンです。
性質は非常に強健で、ドライガーデンに使われるほど乾燥には非常に強く日当たりを好みます。地植えでは一度根づいてしまえば水やりも必要ないほどです。
反面、過湿を嫌うので水はけが悪い場合はパーライトなどを土に混ぜ、土壌改良を行うとよく育ちます。
根詰まりすると生育が止まるので鉢植えの場合は少し大きめの鉢がおすすめです。品種にもよりますが耐寒性がマイナス5℃前後のものが多いので、津市周辺であれば屋外で冬越しできます。
レッドヒルヒーサーの森では、多肉植物や宿根草、花木類と混植していたり、大鉢にシンボリックに植えてあったりと園内でちらほらと見ることができます。植栽をお考えの方は、こちらへもぜひ一度お越しください。
文/工藤 一成
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